2013年7月4日

秘密基地にてパフォーマンス! Conversation with the "Vacant Hotel"


photo: MetaSpace Medialab
韓国でのペインティング・パフォーマンスはGoyang市だけにとどまらず、ソウル市内のイテウォンでも開催!




こんにちは。栗原亜也子です。
韓国滞在中の6月18日、ゴヤン市からソウル市内に移動し、とあるアート・スペースでオセロ・ペインティングを行いました。
MetaSpace Medialab が持っているいくつかのスペースのひとつ、Vacant Hotel
こちらでパフォーマンスと個展をやらせていただくことになったのです。

6月4日に打ち合わせを兼ねて初めてスペースに連れて行ってもらいました。


夜、ゴヤン市から高速道路に乗りソウル市内に到着。車がやっと通れるくらいの狭い路地をひたすら曲がった先に古い雑居ビルがありました。




上るのに一苦労する階段を3階まであがり、扉をあけてその部屋に踏み込む私。
ワクワクする気持ちと「エラいところに来てしまったな・・・」という恐る恐るな気持ちとが入り混じった状態。
電気もついていないその空間を懐中電灯で照らしてもらった瞬間、

「!!!!」

一気にテンションあがりました。
そこは「ホテル」と聞いて想像するような雰囲気ではまったくなく、(実は宿泊施設ではありません)3メートル四方の空間に窓がひとつ、コンクリートむき出しの壁と黒い床、通りの街灯の光がわずかに差し込む真っ暗な場所でした。(電気は後日ちゃんとつきましたが)

ここで自分が作品をつくれる・・・そう思っただけでいろんなイメージが膨らみ始め、作品タイトルも同時に思いつきました。

「Conversation with the "Vacant Hotel"」

 (~with がつくと通常は人称が続くのですが、私はこの「Vacant Hotel=空っぽのホテル」を相手にオセロ・ゲームをしてみたくなったのです。)




くねくねと曲がる細い路地
ハイヒールで階段をゆっくりのぼり、私はその黒い扉を開ける
 
私を呼び出した「誰か」について、私はよく知らない
 
 
薄暗いホテルの部屋のなかで私は彼からの連絡を待つ
彼の”指示”にしたがって、私は次の行動を決めるだけだ
 
暗号のようなメッセージは何度もとぎれ、そのたびにためいきをつく
 
白と黒のドットは次第に数を増し、私は絵の具にそまった指先をぬぐう。




 

6月18日に実行したこのパフォーマンスは観客はおらず、密室での出来事として記録されました。
当日はウェブカメラを使ってUSTREAMで中継、ゲームの「相手」とはTwitterを使ってゲームポジションを教えあい進行していきます。
途中なんども途切れるネット回線に首をかしげることが多く、しかしその「つながりたいのにつながらない感じ」は、コミュニケーションについて再び思考をめぐらせることができました。


写真上:Twitterでのやりとり
写真下:USTREAMで中継中の画面
(撮影協力:HRD FINE ART)
 
 
 
このペインティング・パフォーマンスは、ゲームの結果としてのペインティングとパフォーマンスの様子を編集したヴィデオで作品が構成されます。
ヴィデオ作品は現在制作中ですが、ペインティング作品はMetaSpace Medialab、「Vacant Hotel」の中でインスタレーション作品として6月20日7月21日までの間、個展を開催しております。
ぜひお立ち寄りください。
 
 

 
Ayako Kurihara solo Exhibition
Conversation with Vacant Hotel

6月21日 18:007月20日 21:00
place: Vacant Hotel  (No.305. 685-13. Hannam Dong. Yongsan Gu. Seoul. Korea.)


Ayako Kurihara's Solo Exhibition.
This Exhibition is Result of Her "Mind Game Project" < Appropriated Reversy Board Game > via Twitter & UStream at "Vacant Hotel" on Wed 18th June.
The Show will Represent Played Board on wall and Props of "Vacant Hotel" as she left urgently.



















今回のゴヤン市美術展の参加はMetaspace Medialab(異度空間研究所)の推薦とサポートをいただいております。