2015年9月17日

飛鳥 光の回廊2015 ~ツキノキノハナ~



「ツキノキノハナ」 



夏の夜、かつての京の歴史が幾重にもかさなる板蓋宮に、かすかにゆらめく光の花。

月あかりや足元のひかりに照らされたそれらがキラリと光るその一瞬は、 

わたしたちが「いま、ここにいる」瞬間でもあるのです。













夏の夜にそっと現れる飛鳥の精霊たちや、大井戸に集まるホタル、夜の淡い光に照らされる花をイメー ジしたインスタレーション作品です。

私の作品モチーフである「オセロ」のコマをイメージさせるような小さな円形のハーフミラーと白いアクリル板を大井戸周辺の空間にネットとテグスで吊るし、井戸 の石敷きの溝に設置したLEDミニランプを下から照らしました。
円板が風にゆれることで発光体に反射し、動き のある光を生み出します。










8月29,30日に開催された「飛鳥 光の回廊2015」、なんと両日ともに雨!しかも局所的な豪雨(いわゆるゲリラ豪雨ってやつですね)に見舞われ、初日は本部からの「イベント中止」との知らせ、二日目は開催エリアの縮小と会場全体を灯すキャンドルライトの取りやめ、となんとも残念な状況になってしまいました。

しかしせっかくここまで準備してきて、作品を成立させずに終わらせてしまうのは悲しすぎる!
雨は降ったり止んだりで外にはたくさんの人が歩いているし、遠方からのお客様も来ているなかで、せめて作品のLEDライトの点灯だけはさせていただきたいと主催の方に希望を伝えました。
私のそんなワガママを役場の方々が受け入れてくださり、たくさんのカップキャンドルに火を灯して板蓋宮のまわりを照らしてくださいました。 あたたかい気遣いに本当に感謝です。


田んぼに囲まれたこの板蓋宮のまわりはほんとうに静か。初秋の虫の声と時折ふんわりと抜ける風とともにゆらめき、キラリとひかる月の花たち。












8月30日は満月!時々雲間からのぞく光。奈良三山に囲まれた私のちいさな「ヤマ」のうえに月灯りを届けてくれました。






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※イベントは終了いたしました。ご来場ありがとうございました※

飛鳥 光の回廊2015   8月29日(土)~30日(日) 午前11時から午後9時(点灯は午後6時30分予定)

飛鳥 光の回廊2015 案内パンフ


8月29,30日に開催される「飛鳥 光の回廊2015」の【板蓋宮×Art】のセクションで、栗原亜也子は作品「ツキノキノハナ」を展示いたします。
場所はかつて飛鳥京があったとされる「伝飛鳥板蓋宮(でんあすかいたぶきのみや)」。日本の歴史の層が感じられる場にふんわりと浮かび上がる光をつくります。
晩夏の明日香風景、里山の夕暮れとイルミネーションをどうぞ見にいらしてください。

◆飛鳥 光の回廊2015 パンフPDF https://doc.co/6Wany2
◆飛鳥 光の回廊2015 フェイスブックページ

明日香村内が素朴なロウソクの灯りに包まれるイベント「飛鳥光の回廊」。今年は夏の終わりの開催です。
日時:8月29日(土)~30日(日) 午前11時から午後9時(点灯は午後6時30分予定) 
【お問い合わせ】明日香村観光交流活性化実行委員会事務局:明日香村地域振興公社電話:0744-54-4577